学校に行くお金もないので独学で2級建築士の製図試験を突破したい。
独学で製図試験に合格する勉強方法が分からなくて困っている。
この様な方に向けて情報を発信します。
この記事の内容⬇︎
筆者は2017年度の2級建築士試験に学科&製図両方共独学で1発ストレート合格する事が出来ました。なかなかハードでしたが独学で製図試験を突破する事は可能です。ちなみに僕は文系出身で高校・大学とも偏差値50以下でした。頭の良さよりも努力量が重要です。
結論独学での取得は可能です。文系出身で頭も普通の僕が取得出来ましたので皆さんもきっと大丈夫です。
しかしながら、楽に取得出来たわけではないです。特に独学であればかなりハードに学習する必要があります。
建築士は建物の公共の安全に重大な影響をもたらす社会的責任の大きい仕事であり、資格も簡単には取得出来ません。
僕は宅建士も取得しましたが、宅建士試験より2級建築士の学科試験の方が少し難しいといった感想です。
そして、製図試験はまったく別物の試験といった感想です。なんと製図試験は試験時間が5時間もあり、昼ご飯も食べずにひたすら図面を描き続けてる試験です。そんな試験他に聞いた事ありません。
受かるには図面を早く描くスピードとプランニングのひらめきの能力を高めていく事が全てです。
正直頭の良さよりも毎日図面を描いていく忍耐力が必要な試験だと言えます。
忍耐力のある人が有利な資格ではかりますが、しかしながら独学者にとっては厳しい現実があります。
それは分からない事を聞く事が出来ないという事です。
建築士の製図試験の細かい疑問などの内容はネットで調べてもあまり有力な?情報が出てきません。
そして参考書に関してもS学院やN学院がそれなりの参考書を出版していますが、基本的には学校へ誘致する為に本を出版しているので、ある程度の情報しか載せてくれていません。
試験対策の有益な情報はクローズされているんです。
宅建士の試験なら参考書と過去問集を1冊ずつ買い、多少難しいですが書いてある事を覚えれば必ず受かります。ある意味勉強さえすれば必ず受かる安心感があり、モチベーションを保ち易いと言えます。
しかし、建築士製図試験を独学する場合はクローズされた情報を色々な参考書をあさりながら少しずつ吸収していくような。遠回りをしながら学習していく必要があります。
独学者はモチベーション維持と情報を取る事が非常に難しい試験だと言えます。
製図試験の合格率は毎年50%前後になっております。数字だけ見れば取りやすい資格だと感じますが、製図試験は学科試験に合格したやる気のある人しか受けれないので相対的にレベルの高い人が集まっている中での数字と考えられますのでやはり簡単な試験ではありません。
とはいえ半数の人が受かる試験です、努力すれば取得出来る可能性は高い資格だと思います。
学習時間は事前に持ち合わせている知識により人それぞれ違います。
ただ、時間はあればあるだけ有利になりますので早く始める事をお勧めします。
2019年学科試験は毎年7月1週目日曜日にに行われ、製図試験は9月3周目日曜日に行われます。
独学者にとって2ヶ月半で製図を合格レベルまで上げていくのはかなりキツイと思います。
僕の例で言うと2017年1月から学科の勉強を始めました。学科試験の日程は7月初旬ですから6ヶ月間は勉強が出来ました。
そして製図試験は2ヶ月半では厳しいと判断して6月頭から開始しました。
学科試験は7月なので6月中は学科と製図を平行して学習しました。
そして学科試験が終わった瞬間に製図へ猛シフトしました。
製図に使った期間は3ヶ月半です。試験後は数カ所間違えた箇所を思い出して絶望しましたが、なんか滑り込みで受かる事ができました。
取り組んだ時間は毎日4〜5時間です。通勤電車の中で毎日3時間(会社まで遠いんです)家に帰り2時間は取り組みました。総計で500時間近く取り組んだ事になります。
これくらい時間を掛けないと合格は難しいでしょう。
まずは図面を模写していきましょう。考えるよりもまずは行動する事が大事です、その中で分からない事や疑問に感じた事を調べるようにしましょう。
僕は最初図面1枚模写するのに10時間近く時が掛かりました。
正直『才能ないんじゃないか』と絶望感漂いました。
しかし、なんとかあきらめずに描いていくと徐々に早くなっていきました。
個人差も有りますが、合格レベルまで持っていくには図面30枚くらいは描く必要があると思います。
そして実際の試験では4時間以内に図面を完成させなければ不合格になります。地道な努力が必要です。
実際の試験では作図力も大切ですがエスキス(プランニング)が出来なければ作図に取り掛かる事すら出来ません。
当日配られる課題には色々な条件が網羅されています、その一つ一つの条件を見落とす事なく建物をプランニングして行く能力とひらめき力を鍛える必要があります。
実際の試験時間は5時間有りますが、通常作図に4時間は掛かりますので、たった1時間でエスキスを完成させなければ不合格になる可能性が高いです。
課題を読んで瞬時に敷地から建物の全体像を掴みプランを立てていく力が必要になります。
これがなかなか難しいんです。エスキスは慣れが大切です、反復して練習を行いましょう。
ある程度模写が進めば同時にエスキスの練習も進めていきましょう。
模写といっても最初は色々悩むと思います。
・線の太さ濃さはどのくらいが良いか?
・壁厚の幅はどのくらいが良いか?
・下書きの線は消さなくて良いのか?
などと考えましたが、このあたりはあまり深考えなくて大丈夫です。製図試験は絶対的な正解がない試験です。線が太いか細いかなどは合否にほとんど関係ないです。細かい事は気にせずとにかく手を動かしましょう。
独学者にとっては情報収集が合格の鍵になります。学科試験終了の時期に資格学校の大手各社で無料セミナーが行われますので必ず参加しましょう。受験のポイントを教えて貰えます。時間の許す限りたくさん受けましょう。
セミナーに参加すると課題&製図を1つ貰える事が多いです。独学者にとっては貴重な情報源になります。
手にした課題を元にさっそく模写いていきましょう。
有料にはなりますが直前模写ではなく、6月〜7月に前回の試験不合格者の為の模擬試験を行なっている資格学校があります。そういった試験に応募して、実戦さながらの模擬試験を体感しましょう。始めたばかりでボロボロで全然駄目だと思いますが、まずは持っている力で挑戦する事で少しずつレベルアップしていきます。
また、講師に疑問など分からない事を多少なりとも聞ける時間があると思いますので出来るだけ質問して情報を引き出していく事が大切です。
大きい本屋さんに行けば課題付きの参考書が数冊置いてあります。そういった物を数冊買って課題に取り組みましょう。
まずは答えの図面を見ずにエスキスを完成させましょう。そして答えの図面と見比べておかしい所がないか確認しましょう。これを繰り返して行きましょう。
メルカリやヤフオクで製図課題を入手するのもオススメです。中古の製図課題などを販売してる方がいらっしゃるのでマメに検索しましょう。
直前模試は資格学校各社で行っています。
これも時間の許す限り絶対に受けた方が良いでしょう。本番さながらですので、時間配分やどれくらいのスピード感でエスキス・作図をすれば良いのかが確認できます。
また、S学院やN学院などは高額な受講料を払って講義を受けている受験生と一緒にテストを受けれるようになっているので、本番で出てきそうな本気の予想問題が出題されます。
独学では得る事が出来なかった予想問題を経験する事で一気にレベル上がります。
独学者はいかに情報を仕入れていくかが重要です。そして手に入れた情報を元にエスキスの判断材料に反映させていく、手を動かして少しでも図面を早く描く能力を高める。これを約3カ月~4カ月愚直に続けていけばきっと合格レベルまで持っていけるでしょう。
分からないからといって、立ち止まることが一番ダメな事です。当日の試験でも分からない事が出て来るかもしれませんが考えて立ち止まっていては時間が足りなくなって不合格で終了です。製図試験は絶対的な正解がない試験です、分からないことは諦めて先へ進む勇気が必要です。
僕も当日分からない事がてきました、2017年度の試験で階段の幅と高さを指定する文言が製図試験で初めて出てきたんです。分からなかったのでいつも描いている階段で進めましたが後から階段の段数が足りてない事が発覚しました。他にも数か所間違えていて、1年後に再受験かと絶望しました。
しかし、結局受かってました。多少間違えても図面を最後まで書き上げさえすれば割となんとかなる試験だと感じました。
なので、独学者のみなさんも難しく考えるのを辞めてとにかく最後まで図面を書き上げる事を目標にして学習しましょう。
という訳で今回は以上です。
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