同一労働同一賃金って聞いた事あるけど一体何なのだろう『私達の生活にどう影響があるんだろう?特するの?損するの?』
この様な疑問をお持ちの方向けに記事を書きました。
この記事の内容⬇︎
・同一労働同一賃金とは。
・同一労働同一賃金で得する人、損する人。
・私達の生活はどう変わるか?正社員特権が無くなる?
・私達はどう生きるべきか。
厚生労働省のホームページを元に筆者が独自の考察を加えて記事にしました。私達の生活がどう変わっていくのか将来の予測と共に描いて行きます。
同一労働同一賃金とは。
2020年4月から同一労働同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)が施行されます。
同一労働同一労働を一言でいえば
『正社員とアルバイトや契約社員が同じ仕事をしているなら、同じ給料や福利厚生の内容にしなさい!!』
という内容になります。格差社会を是非しよう!!という政府の考えから出てきた法律です。
平等な社会になっていくわけですから、良い事の様に思います。しかし、既に正社員として働いている方にとっては『不利益を被るのでは?』という不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
また、現在パートタイムや契約社員、派遣社員の方にとっては『給料が上がるかも?』と期待をする方も多いと思います。
新たに法律が出来る事のメリット・デメリットがそれぞれ有りますのでその辺りを中心に解説をして行きます。
パートタイム・契約社員の割合
厚生労働省のデータによれば2018年時点での全労働者に対するパートタイム・契約社員の割合は37%になり、年々増加傾向にあります。
3人に1人以上がパートや契約社員として働いている世の中です。
けっこう多いですよね、日本社会はパートタイムや契約社員の方無しでは成り立たなくなっています。まずはこの事実を理解することが大切です。
同一労働同一賃金で得をする人。損をする人。
あなたは損する?得をする?それぞれのメリットを考えていきます。
パートタイム・契約社員のメリット
①給料がアップする可能性がある。
同一労働同一賃金という名前と通り。正社員と同じ給料に昇給する可能性があります。夢が出てきますよね。
ただし、現実は厳しいかもしれません。制度の趣旨は『不合理な待遇差を禁止する!』と言うものです。なので正社員と同じ仕事をしていなければ同じ給料じゃなくても大丈夫という事になります。
おそらく企業側はなんだかんだで理由を付けて給料アップを阻止しようとするでしょう。
しかし、今回の法改正には労働者が有利になるポイントが盛り込まれています。それは『企業側が労働者に対して待遇に関する説明義務が課されている』という点です。
企業側は待遇について不合理点で無いかをきっちりと説明が出来なければ訴えられると負ける可能性が高くなります。
この事実を考慮すれば間違いなくパートタイムや契約社員の給料は改善していく方向になるでしょう。
②福利厚生の待遇が改善される可能性がある。
まず大きいのはアルバイトにボーナスを支給しない事はNGになったと言う事です。ボーナス以外にも、住宅手当て・通勤手当て・家族手当て・食事手当てなど会社には様々な手当てが存在しています。この様な各種手当てを『アルバイトや契約社員の方にも出しなさい!』という内容が制度に盛り込まれています。
また、有給休暇についても正社員同様に扱う事になります。今まで休んだ日は給料が貰えなかったのが、休んでも貰える様になる可能性があります。これは嬉しいですよね。
ただし、細かい運用については企業が決めていくものなので今の時点では勤めている会社がどう動くのかはまったく分からない状態です。
そして、今回の法改正では罰則規定が設けられなかった事もポイントです。
罰則が無いので労働者が納得出来ない場合には会社を訴える事しかできません。なので労働者側からのアプローチは正直言って難しそうです。下手に説明しろと求めると次の契約満了時に首を切られる可能性があります。あくまで企業側の倫理感に頼るしかないのが基本になりそうです。
パートタイム・契約社員のデメリット
①首を切られる可能性がある。
デメリットとしては首を切られる可能性がある事です。『アルバイトに正社員並みの給料を渡すくらいならもういっその事辞めて貰おう。』と考える経営者も居るでしょう。
その様な会社は正社員に負担が掛かり、ますますブラック企業が増えていかないか心配です。
②面接のハードルが上がる。
給料が安くてもよいからストレス無く楽に働きたいという方にとっては厳しさが増していきます。アルバイトにも正社員並みの給料を支給するとなると、アルバイトの面接のハードルが上がるのは当たり前の話しです。
正社員のメリット
①メリットなし。デメリットしかない。
正社員のデメリット
①給料を下げられる可能性がある。
あなたが会社への貢献度で上位30%以内に入っている社員であれば給料を下げられる心配はないでしょう。
しかし、アルバイト並みの仕事しかしていない社員がアルバイトと同じ給料にされる可能性があります。
いわゆる窓際族の人達の場合、アルバイト以下の仕事しかしていない方も存在しています。
この様な方が今までみたいに会社に居座れば『あの人達は仕事をしていないのに高い給料を貰っている』とパートタイム社員から突っ込まれると、会社は合理性な説明が出来なくなるので早く排除しようとするでしょう。
窓際族じゃなくても、アルバイトや契約社員と同レベルの仕事しかしていない方は給料を下げられる可能性があります。
上位半分以下の貢献度の正社員の給料を徐々に下げてアルバイトに近づけていく、という会社が増えると予測されます。
私達の生活はどう変わるか?正社員特権が無くなる?
方向性としてはこれから私達国民はますます貧困化して厳しい生活になっていく事となりそうです。
現在の日本は不景気・衰退経済社会になっているので、会社サイドは基本的に社員の給料を下げたいと思っています。
ただ、なんとか売り上げも維持している中で社員のモチベーション低下が怖いのでなかなか給料を下げれない状況が続いている。
この状況の中法改正をする事で、同一労働同一賃金を理由に給料体系の総見直しをする会社が増える事でしょう。
その改正された給料体系はもちろん実質給料ダウンになるはずです。
そしてモチベーション維持の対策に、貢献度が上位の社員に関しては給料アップがあるという流れになります。
アルバイト・契約社員の方が給料について異議があれば給料の安い正社員を引き合いに出して説明される事になるでしょう。
実質的に実力主義の社会になっていく事となります。
私達はどう生きるべきか。
暗い話しばかりになりましたが、この流れは日本社会が衰退している事が原因で抵抗しても、仕方がない事だと思います。
物作りが得意な日本が脚光を浴びて高度成長が訪れた。でも物が全家庭に物が行き渡ってしまった為にそれ以上売れなくなった。
それだけの話しです。法律を作った政府が悪い訳でもないです、時代の流れです。
そんな中唯一のメリットがあります。
それは『平等な社会になって行く』という事です。
給料の安い人間は大きな顔で楽な仕事を出来る様になる訳です。
気を使って上司よりわざと遅く帰ったりしなくても良くなります。
このメリットを生かしながら生きていきましょう。
2018年には政府が副業解禁を発表しました。
これは政府が『会社はもう体力がないから会社以外の場所でも稼いでくださいね。』と言っているという事です。
私達がやるべき事は『会社だけに縛られずに自分で稼いでいく事です。』この様に政府も方向性を示してくれています。
今の会社にしがみつくのを辞めて他に自分の能力を発揮できる場所を見つけに行く。
若い人から50代の人まですぐに行動していくべきです。
その為にはまず小さく副業をしていきましょう。
そして、副業で成功すれば会社を辞めてフリーランスになっても良いし、会社で楽な仕事をしながら最低保証をしてもらい、副業で稼ぐのも良いです。
いつまでも会社にしがみつく事が出来る時代はもう終わろうとしています。しがみつく物が無くなっても生きていけるように対策していきましょう。
まとめ
この話を聞いて暗くなるのは辞めましょう。今の日本は衰退していますがそれはあくまでも日本だけの話しであり、世界的にみれば経済はまだまだ成長しています。
その気になれば海外に移住する事も出来ます、昔であればかなりリスクが高かったと思いますが。今ではネットでしっかりと調べればリスクを最小限に抑えた上で行動ができます。
また、ネットを使い海外と取引する事も出来ます。
選択肢はむしろ広がるっているんです。この事を理解してこれからどう生きるのかしっかり準備していきましょう。
という訳で今回は以上になります。